パラパラ漫画風プロ生ちゃん
プロ生ちゃん Advent Calendar 2016と関係なく書く気でしたが、7日目が空いていたので7日目の記事とします。
さて、さっそく本題に入ります。
UnityにCamera Filter Packというイメージエフェクトが300超も詰まったアセットがあります。
色味の調整等基本的なものから、ドット絵化、古いビデオのような表現、雨だれの表現、血しぶき表現、複数カメラの融合等々、思いつく限りのエフェクトが詰まったようなアセットです。
紹介動画
ドキュメントはWEBで公開されているので、実際にどんなエフェクトがあるか見てみてください。
Introduction - Camera Filter Pack 3.x for Unity 5.x - Documentation (c) Vetasoft 2016
その中に紙に描いたようにモデルを描画するPaperというエフェクトがあるのですが、特にPaper2というエフェクトが、ノートに書いた絵のように見せるエフェクトで面白いです。
また、様々なエフェクトをGitHubで公開されている高橋 啓治郎さんの作品のひとつに、パラパラ漫画風に見せるFlipBookというエフェクトがあります。
デスノートの映像に使われたのだとか。
短いやつですがデスノの映像。Flipbook エフェクトはこのときに作ったのでした。https://t.co/8BTxwRc9V1
— Keijiro Takahashi (@_kzr) 2016年10月28日
このふたつを組み合わせれば、ノートに書いたパラパラ漫画風に見えるかな、ということで、やってみました。
下準備
GitHub - keijiro/FlipBook: Flip book effect example for Unity
から、FlipBookのエフェクトをZipでダウンロードし、展開します。
展開できたらUnityを起動し、Openボタンで展開したFlipBook-masterフォルダを選択し開きます。
Unity5.5で開く場合、警告ダイアログが出るかと思いますが、そのままContinueで問題ありません。
エディタが起動したら、プロ生ちゃんの3DデータとCamera Filter Packもインポートします。
以上で準備完了です。
準備が終わったら、まずはSceneを選択します。
SceneはAssets>Test配下にTestという名前であります。
そのまま実行してみると、GitHubで公開されているような画を見ることができます。
キャラクタの置き換え
もともとのキャラクタはMazeLowManという名前で、Sceneオブジェクトの下に居ます。
なので同じ位置にプロ生ちゃんのPrefabを配置します。
プロ生ちゃんはお好みのPrefabで構いませんが、シェーダーはToonのやつを使うと、アウトラインが出やすいです。
適当に位置をずらして、ついでにMazeLowManが利用していたKarateのAnimationも拝借して適用しましょう。
MozeLowManと周りを飛び交っていたパーティクルは利用しないため、Removeするか非表示にします。
カメラの設定
シーンにはカメラが2つあります。最終的な結果を描画するカメラと、キャラクタを映すカメラ。
ここでは後者を編集します。
後者のカメラはやや深い部分にあります。
MazeLowManをコミック風に見せていたエフェクトのContour、Obscurance、Binaryは今回利用しないので、Removeするか、チェックを外します。
新たにCamera Filter PackのPaper2エフェクトを適用します。
プロ生ちゃんの線がはっきり出るように、Paper2のパラメータを調整します。
Paper2のパラメータ以外に、プロ生ちゃんの各MaterialのMain Colorの色を明るめにしたほうが線が出やすいかも。
いざ実行
こんな感じになりました。
Main CameraのMotionスクリプトのMultiple Frame Blendingの設定をいじると、よりパラパラ漫画っぽく見えるかもしれません。
コーディング不要なので、是非是非試してみてください。